秋田県鹿角地区に縁のある日本を代表する現代詩人、前原正治氏が、鹿角地区吹奏楽連盟より依頼を受け生まれた[鹿角を生きる〜鹿角賛歌〜」 それを基に三部から成る交響詩を秋田県鹿角地区吹奏楽連盟50周年記念のために2009年夏から2010年2月に掛けて作曲いたしました。
初演当日(2010年6月6日[日] 初演:鹿角市記念スポーツセンター)は200名をこえる合唱団と吹奏楽団約45名にて演奏していただきました。
合唱隊の皆さんは鹿角地区各小中学校の吹奏楽部員の皆様とその顧問の先生方です。そして吹奏楽団は、秋田県立花輪高等学校、十和田高等学校の選抜メンバーが母体となったスペシャルメンバーで構成されました。
鹿角地区はとても広い地域で、今回の演奏会のために頻繁に合同練習ができない問題点がありました。そこでとある学校の先生が楽譜からから合唱部分の旋律だけをDTMで音源化、CDを作成、そのCDを各学校に配布して事前の練習に役立て、数回しかできなかった合同連取に備えていたのです。こうした地区の先生方のすばらしい熱意により初演が成功したと言っても過言ではありません。先生方の熱意に感謝が絶えません。
この鹿角地区は、昭和初期より尾去沢小学校、花輪高等学校などを代表とする有名校があるように、とても吹奏楽が盛んな地域で、秋田県吹奏楽の礎を築いた地区とも言えます。そんな地区の記念曲依頼と言うだけに、私も少々プレッシャーを感じながら作曲させて頂いたことを記憶しております。また、「合唱付きで」というご要望であったため、かなりの時間を当てたことを今も覚えています。
2012年12月 阿部勇一
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